貴船神社中宮【きふねじんじゃなかみや】(京都市左京区鞍馬貴船町)

貴船神社中宮

中宮境内入り口




貴船神社中宮結社 掲示

貴船神社 中宮
結社【ゆいのやしろ】

御祭神 磐長姫命【いわながひめのみこと】

神武天皇【じんむ】(初代の天皇)の曽祖父にあたられる瓊々杵命【ににぎのみこと】が、木花咲耶姫命【このはなさくやひめのみこと】を娶らんとする時、父の大山祇命【おおやまづみのみこと】が姉の磐長姫命も共におすすめしたが、瓊々杵命は木花咲耶姫命だけを望まれたため、磐長姫命は大いに恥じ、「吾こ丶に留まりて人々に良縁を授けよう」といわれ、御鎮座したと伝えられています。古くより縁結びの神、「恋を祈る神」としての信仰が篤く、平安時代の女流歌人・和泉式部が切ない心情を歌に託して祈願したという話は有名です。(和泉式部の歌碑がこの上の境内に建っています)昔はススキ等の細長い草を、今は「結び文」を神前に結びつけて祈願する習わしがあります。男女間の縁だけでなく、人と人、会社と会社、就職、進学などあらゆる縁を結んで下さる神様です。



貴船神社中宮結社

結社【ゆいのやしろ】




天の磐船と桂の神木 境内掲示

天の磐船【あめのいわふね】

この舟形の自然石は、貴船の山奥より産出し、平成八年三月、京都市在住の作庭家・久保篤三氏より奉納された。重さは六トン。船は、古くは唯一の交通機関であり、人と人、文化と文化の交流(結ぶ)ということから、縁結びの信仰と関わりがある。また奥宮の「舟形石」伝説にみられるように神様の乗物として神聖視され、当社と船との関わりは深い。縁結びの神で知られる結社の御祭神・磐長姫命【いわながひめのみこと】の御料としてここにおさめた。



和泉式部歌碑(写真無し)に関する掲示。

和泉式部歌碑

 貴船神社は、古来、恋を祈る社でもありました。
平安時代の有名な歌人・和泉式部は、夫との仲がうまくいかなくなって当社にお参りし、貴船川に飛ぶ蛍を見て、切ない心情を歌に託して祈願しました。すると、社殿の中から慰めの返歌が聞こえてきて、ほどなく願いが叶えられ、夫婦仲がもとのように円満になったということです。「後拾遺和歌集」には次のように記されています。

男に忘れられて侍りけるころ貴布禰に参りてみたらし川に蛍の飛び侍りけるを見てよめる

ものおもへば沢の蛍もわが身より
     あくがれいづる魂かとぞみる

(※あれこれと思い悩んでここまで来ますと、蛍が貴船川一面に飛んでいます。そのはかない光は、まるで自分の魂が体からぬけ出て飛んでいるようでございます。)

御返し

おく山にたぎりて落つる滝つ瀬の
     玉ちるばかりものな思ひそ

(※しぶきをああげて飛び散る奥山の滝の水玉のように(魂がぬけ出て飛び散り消えてゆく=死ぬかと思うほど)そんなに深く考えなさるなよ。)

この歌は貴布禰の明神の御返しなり、男の声にて和泉式部が耳に聞こえけるとなむいひ伝えたる。)




貴船神社末社

貴船神社末社二ツ社

貴船神社末社 二ツ社




貴船神社末社二ツ社

貴船神社末社
林田社【はやしだしゃ】
祭神:少彦名命【すくなひこなのみこと】
医薬の神 酒造の神
貴船神社末社
私市社【きさいちしゃ】
祭神:大国主命【おおくにぬしのみこと】

林田社・私市社を併せ称して「二ツ社」といい、貴船明神の荒御魂を祀る




相生の杉

右手に奥宮参道入り口の鳥居が見えます
相生の杉

掲示 相生の杉
同じ根から生えた二本の杉。樹齢千年。相生は「相老」に通じ、夫婦共に長生きの意味。


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home   作成:2009.11.21