松尾大社【まつのおたいしゃ】(京都市西京区嵐山宮町)
四条通を西に進むと、桂川を渡った突き当たりに松尾大社は鎮座する
阪急嵐山線松尾駅近くにも大きな鳥居があるが、こちらは二番目の鳥居。奥に楼門が見える。
この鳥居には、注連縄に榊の束が12本ぶら下がっている。閏年には13本ぶら下げるという。
松尾大社HPには以下の記述があった。
この形は『鳥居』の原始形式を示すもので、太古の昔、参道の両側に二本の木を植えて神を迎え、柱と柱の間に縄を張り、その年の月数だけの細縄を垂れて、月々の農作物の出来具合を占ったとされています。現在では、示す詳しい資料なども現存せずその占いの方法や仕方などはほとんどわかりませんが、占いによって月々の農作物などの吉凶を判断していた太古の風俗をそのまま伝えているので、民俗史学上も貴重な資料とされています。
楼門
奥には、拝殿に掲げられた大きな絵馬が見える。
参拝したのは2011年12月、絵馬には来年の干支である龍の絵が描かれていた。
境内掲示
松尾大社【まつのおたいしゃ】
大山咋神【おおやまぐいのかみ】と市杵島姫命【いちきしまひめのみこと】の二神を祀【まつ】る。 大宝元年(701)秦忌寸都理【はたのいみきとり】が、松尾山大杉谷の磐座【いわくら】の神霊を勧請【かんじょう】し、泰氏の氏神として当地に社殿を建立したのが起りと伝えられる。平安遷都後は王城鎮護の神として、また中世以降は醸造の神として人々の信仰を集めている。
本殿(重要文化財)は「松尾造り(両流造【りょうながれづくり】)」と呼ばれる珍しい建築で、天文【てんぶん】十一年(1542)に改築されたものである。宝物館には、等身大の男神坐像ニ体、女神坐像一体(ともに重要文化財)が安置されている。
また、境内の霊泉「亀の井」の水を醸造のときに混ぜると酒が腐らないと伝えられる。
毎年四月の松尾祭【まつおまつり】には、境内に山吹が咲き乱れ、桂川で神輿【みこし】の船渡御【ふなとぎょ】が行われる。また、七月には御田祭【おんださい】(市無形文化財)が行われるなど、多くの人々でにぎわう。
京都市
左手は拝殿
中央奥の神輿庫に沢山の酒樽が見える。大山咋神は醸造の神、お酒の神でもある。軒先には杉玉がぶら下がっていた。
右手は、相生の松の幹を覆う建物
回廊で囲まれた本殿
祭神:大山咋神【おおやまくいのかみ】、中津島比売命【なかつしまひめのみこと】
写真からは分からないが、本殿は両流造になっている。 由緒に写真が掲載されているが、美しい建物だ。 |
箱棟の棟端が唐破風になっているのは 他に類が無いという。 |
本殿
大宝元年泰忌寸都理【はたのいみきとり】が勅命を奉じて創建以来、
皇室や幕府の手で改築され、現在のものは室町初期の応永四年(1397)の建造という。
宝殿
本殿の南側に摂末社が並ぶ
左から、祖霊社、金刀比羅社、一挙社、衣手社
三宮社、四大神社
三宮社【さんのみやしゃ】祭神:玉依姫命、大山祇神、酒解神
四大神社【しのおおかみのやしろ】祭神:春若年神、夏高津日神、秋比売神、冬年神
滝御前社 祭神:罔象女神【みずはのめのかみ】 |
鳥居の額には滝御前の文字。背後は霊亀の滝。 岩に天狗の顔が・・・ |
松尾大社にある四つの庭の内の一つ「曲水の庭」
中央奥は宝物館、神像等が安置されている。
等身大座像の男神像は威厳のあるお顔をしている。若い頃の上司だったMさんにどこか似ていると思った。
同じく等身大座像の女神像をみると、「言わずともよい、分かっておる。」と、やさしく語りかけてくるようだ。
景山春樹著「神像」の口絵に使われていて、早くから知る好きな神像です。
山頂近くにある磐座へ登拝口
登拝初穂料1000円也。一人での登拝は禁止等、十以上の遵守事項がある。
home 作成:2012.02.11