春日大社摂社 若宮神社【わかみや】(奈良市春日野町)

若宮神社の境内入り口

境内入り口

掲示

重要文化財
若宮神社本殿【わかみやじんじゃほんでん】 一棟
 保延元年(1135)創建
若宮神社拝舎【わかみやじんじゃはいのや】 一棟
 治承二年(1178)創建

 若宮の御祭神は長保五年(1003)に御出現あそばされ、保延元年(1135)現在の地に祀られる。国指定重要無形民俗文化財である「春日若宮おん祭」(十二月十七日)に際して、その一日のみ御旅所【おたびしょ】にお渡りになる。
 鎌倉時代後期に描かれた絵巻物「春日権現験記【かすがごんげんけんき】(1309)にも現状と同種の建築物が描かれている。拝舎の屋根の後端は神楽殿【かぐらでん】と一体になっている。

  春日大社



春日若宮神社本殿

本殿
御祭神:天押雲根命【あめのおしくもねのみこと】
(春日四柱の中の二柱である天児屋根命【あめのこやねのみこと】と比売神【ひめがみ】の御子神)




細殿・御廊・神楽殿

本殿に向かって間口が開いている建物
奥(北)より数えて、三間を細殿【ほそどの】、次の一間を御廊【おろう】、南側六間を神楽殿【かぐらでん】といい、以上3つの建物が1棟に合わさっています。




神楽殿

神楽殿(上載建物と繋がっている南側部)




春日若宮縄棟祭の図 春日若宮縄棟祭【なわむねのまつり】の図
(『春日若宮祭礼絵図』)
『神道を知る本』(宝島社)「神社と神殿の成立と系譜」(櫻井敏雄著)によると、左図の築造物は皮付きの松五十二本と縄五十二尋【ひろ】を用いて造られる。仮殿を建てるための起工式にあたる行事とされているが、神の降臨のための、より原始的な施設を反映しているものと考えられる、とのこと。

 「春日若宮おん祭 御旅所」をキーワードにネットで調べると、御旅所の仮殿の写真が見つかった。(https://yado-haruya.com/archives/11907)仮殿は全て松の木で作られ(柱や梁、欄干等は皮付きの丸太)、屋根は松の葉で葺かれている。


若宮おん祭御旅所

春日若宮おん祭御旅所
おん祭の準備中で、トラックやシートが写っています。(2023.12撮影)



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写真:2023.12、2012.09撮影
home   更新:2023.2.09a 作成:2021.03.30