龍神神社【りゅうじん】(奈良県桜井市茅原【ちわら】)
(社名の「龍」には雨冠が付いていますが、「龍」と表記致しております。以下同。)

参道

参道入り口
三輪さんにお参りし、山の辺の道を北上し桧原神社にお参りした帰りに立ち寄った神社である。
当社は大神神社と桧原神社の中間当たりに位置する。
山野辺の道に大きな看板があるので、通り過ぎてしまうことはないだろう。
看板には、「日本最古 八大龍王辨財天大神 龍神神社」と書かれていた。




拝殿が見えてきました

正面に拝殿がある。左手に池を挟んで本殿がある。




本殿

本殿
池を挟んで対岸のこの社殿が本殿になるのだろう。
山の辺の道沿いの看板には「八大龍王辨財天大神」の文字があった。
この佇まいを見て、何故か納得した。

八大龍王
雲を起こし雨を降らせる神力を持ち、雷電や河海をもつかさどると信じられている。古来、日照りに雨乞いをする農耕生活者の有力な神であった。
法華経第一序品に出ており、以下の八種の大龍王をいう。
難陀【なんだ】龍王 : 御法龍王の上長で、跋難陀龍王の兄弟
跋難陀【ばつなんだ】龍王
娑羯羅【しゃがら】龍王(娑伽羅とも書かれる) : 雨乞いの本尊
和修吉【わしゅきつ】龍王 : 多頭の竜
徳叉迦【とくしゃか】龍王 : 多舌で視線に毒があり、怒って凝視すれば人畜は絶命するという。
阿那婆達多【あなばだった】龍王 : 馬形の竜
摩那斯【まなし】龍王 : ヒキガエルの形の竜の王で、徳が優れていると伝えられる。
優鉢羅【うはつら】龍王

以上「世界大百科事典」(平凡社)によります。

辨財天
もともとはインド神話の河の神サラスヴァティー(聖なる河の意)という女神である。インド最古の宗教書であり、バラモン教の聖典である「リグ・ヴェーダ」に独立の賛歌を持っていたことから、錚々たる威光を持っていたと考えられる。アーリア人がインドに侵略する前は、インド・イランは共通の文化圏であり、共通の神々が祀られていた。河川、湖、泉には各々の女神がいたようだが、女神中の最高女神がサラスヴァティーだった。男性神中心主義のバラモンの聖典でサラスバティーが讃えられているのは、アーリア人の祭官バラモンも無視・抹殺することが出来ないほど大きな勢力を持っていたからだろう。(しかし後年、アーリア人の宇宙神ブラフマー神の妃と位置付けられ、アーリア人の神に従う形が強調された。)インド人にとって河は命の源泉でありその女神であったサラスヴァティーは、やがて言葉(呪文)を司る女神ヴァーチュ神と習合して言語・呪文・詩・叡智を司る女神に変身する。漢訳の「弁才天」は、言語を弁する、才能を司るの意味からである。

以上『仏教を彩る女神図典』(西上青曜 著 朱鷺書房)によります。




お稲荷様

お狐様がいるのでお稲荷様だろうか




沢山の弁才天

多数の弁財天(とぐろを巻いた蛇の上に鎮座している)、龍、宝珠を抱くようにからまっている二匹の蛇などの焼き物が置かれていた


弁才天




不動明王 お地蔵様

左、不動明王(?)と、右、水子供養のお地蔵様
この区域は仏教色が強い




三輪山

三輪山



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写真:2012.08撮影
home   作成:2018.01.17