1年前、会社のSさんが伊賀焼きの陶器市で志野焼風のコーヒーカップを買ってきた。淡雪が全体に降り積もった様なそのカップを、Sさんが職場で使いはじめた時、「いいカップやなぁ。」と、いつも横目で眺めていたが、私もいいのを見つけてやるぞと心に決めた。京都や滋賀に行った帰り、時間があれば信楽に寄った。が、なかなか気に入ったのが見つからない。寄り道の限られた時間で探すという横着がよくないのだろう。今年の7月、伊賀焼きの陶器市に行くことにした。一番の目的はコーヒーカップだ。で、このカップを見つけた。容量がコーヒーカップの倍ぐらいあるマグカップだ。まず形が気に入った。この形でコーヒーカップもあったが、上半分にかかった釉薬が、私の好みでは無かった。このマグカップは色・艶も私の好みに合致した。カエデの葉も粋である。サイズが大きい分、値段もSさんのコーヒーカップの倍以上したが、惚れたらまっしぐらである。

この製品と一緒に入っていた紙片には、「びあかっぷ」と書かれていた。「焼き締めにすることでビールの泡を生ビールのようにきめ細かくできます。」とあった。私は酒は飲まない。(飲めない。)食事の時は麦茶をいれ、食後はコーヒーだ。「麦酒違ごうて、麦茶やね。」と笑われた。

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home   作成:2009.08.18