剱主神社【つるぎぬし】(奈良県宇陀市大宇陀宮奥【みやのおく】)
宇陀には式内剱主神社の論社が三社ある。その内、下宮奥にある剱主神社は、当社にごく近い位置にある。『野淵龍潜考録』には「式内劔主神社元一社たりしかど中古上・下に分村するに当たり、両所に分祀せしものならんか、然れども今徴すべきものなし」とあるそうです。『宇陀郡史料』には、「其鎮祀せる所在に付きても異論ありて、式によれば一所一座なれでも何時の頃よりか二所二座となれり」とあるそうです。当社は近世には「白石明神」と称していた。
境内入り口
拝殿
拝殿
本殿
伴信友の『神名帳考証』は祭神を剣根命つるぎねのみこと】とし、『大阪府誌』は天照大神【あまてらすおおみかみ】とする。
『神社明細帳』など「不詳」とする書が多いそうだ。
本殿の後ろ、玉垣内に白石がある。 玉垣の外、右手後方にも白石が見える → |
社殿から北西へ約550mほど登った山上にケイ石の巨岩があり、その一つが奥宮(白石さん)と称されている。当社にはかつて社殿は無く、白石の一部を山上から移して磐境をつくり、それを通じて奥宮を祭祀していたと考えられる。
本殿左手後方にある白石
本殿左手前方にある白石。右手に燈籠があり、左手には榊が供えられていた。
home 作成:2009.06.28