名張市矢川の山ノ神
矢川にある春日神社の参道、手水舎近くにある。
近くの山や河原に自生しているウツギを取ってきて、約2m程の長さの鍵を造る。家族の男性の人数分と神様の分を一つ足した数の鍵を造る。束ねた鍵には半紙でつつんだ餅を付ける。お参りは1月7日の朝で、碑の前に渡した縄に、ウツギで造った鍵を引っ掛け、「西の国の銭金、東の国の絹錦、伊賀の国の麦米、うちの蔵に引き寄せよ」と唄う。矢川在住のYさんは山の神の行事について、「神無月(旧暦11月)に出雲へ行かなかった山の神さんがわるさをして、帰ってきた他の神さんに川へ放り込まれたため引き上げるのだと、父親から聞かされて来た。」と話す。鍵引きの後、ワラを一束燃やすのは、濡れた山の神を暖めるためだという。ウツギの枝は1年間ひっかけておくそうだ。
写真:2011.03撮影
home 更新:2011.11.04 作成:2006.09.14