三輪鳥居【みわとりい】
檜原神社【ひばら】(奈良県桜井市三輪) |
三輪鳥居の特徴
明神鳥居の左右に脇鳥居をつけたものです。三ツ鳥居とも言われます。奈良県桜井市三輪に鎮座する大神神社【おおみわじんじゃ】にある鳥居を標準とすることから三輪鳥居と言われます。 |
大神神社【おおみわじんじゃ】にある三輪鳥居は、拝殿中央奥にあるため見ることが出来ないようです。
大神神社で頂ける『三輪明神縁起』に「三輪鳥居(三ツ鳥居)」として写真と文章が掲載されております。
この形がいつ頃どのようにして出来たのかは不詳だが、社蔵文書に「古来、一社の神秘なり」と記録されているそうです。
鳥居は、正面の高さ3.6m、左右の高さは2.6mあるそうです。
鳥居の左右には長さ十六間の瑞垣が設けられすぐれた木彫りの欄間がはめ込まれているとのこと。
写真を見ますと、檜原神社の三輪鳥居と形(バランス)が似ております。
桧原神社のものは格子がはめ込まれておりますが、大神神社のものは中央部に御簾が掛けられており、
左右は上部に木彫りの欄間がはめ込まれた板張り(鳥居の左右にある瑞垣と似ている)になっています。
(背景はカシミール3D使用)
「大和の原像」で、小川光三氏は「古来、一社の神秘なり」といわれた三輪鳥居について、以下の様に考察されている。
斎槻岳、三輪山、玉列神社は、南北一直線上に並んでいる。(図の中央の山が三輪山。左手に斎槻岳、右手に玉列神社がある。)
その線を正三角形の底辺とすると、頂点に当たる位置には春日神社がある。
この位置から、夏至に斎槻岳から登る日の出、春分・秋分に三輪山から登る日の出、冬至に玉列神社近辺から登る日の出を、
三輪鳥居を通して遙拝したのではないか。
2009年4月大神神社に参拝したおり、拝殿の奥を観察しておりましたら、
脇鳥居のクサビらしきもの、同額束らしきものが見えました。
坐摩【いかすり】神社境内入り口の三輪鳥居
非常にめずらしい鳥居ですが、静岡県志太郡岡部町三輪に鎮座する神神社【みわ】には、神明系の三輪鳥居があります。 やそばさんのブログ「富士おさんぽ見聞録」で紹介されております。(神神社のページはこちら)
(このお写真はやそばさんから拝借したものです。)
大神神社の茅の輪は三輪鳥居の様なかたちをしておりました。
(1)中央の杉(2)右の松(3)左の榊の順番に拝殿に向かってくぐります。
大神神社の茅輪 |
頂いたパンフレットには以下の様に書かれておりました。 「夏越し茅の輪」について 日々の生活の中で知らず識らずのうちに心身についた罪禍事を茅の輪をくぐることにより 大美和の大神様の和魂=幸魂・奇魂=それぞれの霊力をうけて祓い清め もって無病息災を祈る神事です 平安時代の奥義抄に「この三輪の明神は社もなく祭の日は茅の輪を三つ作りて岩の上におきてそれをまつる也」とあり三つの茅の輪を作って祭祀を執り行った故事が出ています。 また三輪明神縁起には「杉・松・榊の三木は神霊の宿り給う霊木である」と記されております。 これらの故実に因んで夏越しの大祓の時節に三霊木をかかげたみわの茅の輪を設けました。 どうぞ、無病息災を祈念されまして三つの茅の輪をおくぐり下さい |
home 更新:2012.07.21f 作成:2005.05.22