鳥居の風景

日本人にとって、日本に長く住んでいる人々にとって、あまりにもあたりまえの建造物である鳥居。
風景の中に溶け込んだ鳥居、風景の中で自己主張する鳥居、鳥居がつくる空間、鳥居の数々。

三輪山と大鳥居

大神神社【おおみわ】(奈良県桜井市三輪)
三本の指に入る、大きな鳥居の一つだ。




大和三山と大鳥居

大和三山(左端:天香具山 中央;畝傍山 右:耳成山)と大鳥居(右端)
(写真は、三枚を合成したものです。)

大鳥居横の掲示

大神神社大鳥居 概要
当神社は、我が国最古の神社にして、大和国一宮である。
 去る昭和五十九年十月十三日の天皇陛下の行幸・御親拝を記念、また、御在位六十年を奉祝し、この大鳥居を建立した。
社蔵の古図七点何れにも この付近に大鳥居が記され、今も現在地の南西一帯の地名が、大鳥居として存在する由緒ある処である。大鳥居の概要は左記の通りである。

一、高   さ  三二・二メートル
一、柱   間  二三・0メートル
一、柱の直径   三・0メートル
一、笠木の長さ  四0・八メートル
一、本体総重量  一八トン
一、材   質  耐候性鋼板(あらゆる天候に耐えうる鋼板)
 
     表面に錆層が形成され、それが一種の塗装の役割をなし、腐食を防止する。
一、耐 久 性  一、三00年
一、体風圧力   風速八0メートルに充分耐える。
一、耐 震 力  マグニチュード一0の地震に充分耐える。
一、基礎構造 (片柱について)
      基礎は縦一0メートル・横七メートル・厚さ四メートル
      の鉄筋コンクリートを打ち、その下に地下二六メートル
      まで直径一・一メートルの鉄筋コンクリート杭四本が直打
      ちされている。片方基礎部に約六00立方メートルのコン
      クリートが注入されている。
一、奉 賛 者  二0、000名
      亀腹に奉賛者芳名録・工事の記録が納められている。
一、竣工に至る過程
     1、地 鎮 祭   昭和六十年九月十八日
     1、笠木・島木上掲 昭和六十年十二月十二日
     1、竣工報告祭   昭和六十一年五月二十八日

         大神神神社 社務所

ちなみに、和歌山県は熊野本宮大社旧社地にある大斎原【おおゆのはら】の鳥居の高さは33.9メートルで、平成十二年五月に完成。新潟県の彌彦神社【いやひこ】の大鳥居は高さ30.16メートルで昭和五十七年に完成しているそうです。

   home  更新:2010.04.04 作成:2005.05.22